話題の「STEAM教育」も!おうち時間の増加で多様に進化する通信教材 子どもの興味を“知的”好奇心に

FNNプライムオンライン様より

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一昔前は「通信教育」といえば、学校の教科書に沿った勉強をサポートする役割が大きく、問題集に取り組み、添削課題を提出するかたちがメインだった。
時代の流れに沿って、タブレット学習に移行したり、ゲーム感覚で取り組める高性能な付録や工作キットなどが増えたりしている中、最近では「学校の学習サポート」の枠にとどまらない、新たな教材が多数生まれている。

【食育】知識だけじゃない!おうちで“食”を実体験

「食育」をテーマにした通信教材「育(はぐ)キッズ」は、親子で簡単に作って食べられる調理キットや、「食」に関する実験キットなどが自宅に届く。

季節に合わせた詰め合わせになっていて、例えば夏のキットには、トマトの種・栽培方法や塗り絵などが入ったワークブック・ポップコーンをつくるためのとうもろこし・自分で焼けるおせんべいセット・自分で研いで炊くためのお米が入っている。

自分が食べているものがどうやってできて、どのように調理されているかに親子で触れ、話すきっかけになるテーマが選ばれている。

一本のとうもろこしの形をしたポップコーンキットは、袋に入れてレンジで温めるだけで、ポップコーンができる。特長は、この袋が透明なことだ。
直火や電子レンジでできる市販のポップコーン用コーンは、コーンが一粒一粒バラけている上、たいていアルミに包まれていて、中の様子が見えない。しかしこのキットでは透明な袋に入れるため、中の様子を観察できる。
ポップコーンがトウモロコシからできていると知識としては知っている子どもも、実体験として初めて、「トウモロコシ」がポンポン音をたててはじけ、「ポップコーン」ができるのを目の当たりにする。

同じくおせんべいも、「米」からできたひらべったい円形のものを、焼いたり揚げたり、好きな方法で加熱することで「おせんべい」になっていくのを直に見る。

説明書も絵とひらがなでわかりやすく書かれているので、文字が読めるようになった頃の子どもなら、自分で楽しめそうだ。

すぐに調理して食べられるものと、食に関するおもしろポイントを発見したり考えたりする実験キット、そして種を植えて長い時間かけて育てるものを組み合わせて、教材が作られている。

新型コロナで続く“黙食” 親子で囲む食卓に笑顔を 保護者の負担にも配慮

教材開発者の納谷百合子(なや・ゆりこ)さんは、料理教室を運営していたが、新型コロナの影響で対面レッスンができなくなった。そんな中でもどうにかして子どもたちへ食育を続けたいという思いから、通信講座を立ち上げたという。

「育キッズ」 納谷百合子さん:
料理は五感すべてを使って学ぶもの。五感を通して食に触れて、自分は何が好きで何が得意なのか、気づくきっかけづくりになればいいと思っています。子どもは「好き」からどんどん伸びていくので。

通信ならではの困難もあるという。
冷蔵便は手間がかかるので、年に1回にまとめる。それ以外は常温で、しかもある程度日持ちする食材を選ぶ。また、未就学から小学校低学年の子どもたちを対象としているため、保護者と一緒に取り組むことを想定している。
準備するもの、手間、時間、すべて保護者の負担にならないように考えているという。

納谷百合子さん:
どんなにおもしろい教材でも、やってもらえなければ意味がないので、おうちの方の負担にならないというのはマスト。
食卓から広がる笑顔の輪というのは保護者の心に余裕があってこそ生まれるものだと思います。
今の子どもや親は、本当にノルマが多く忙しくて、ぼーっとする時間もない。だからこそ日常の食卓から、親子で笑顔を共有できる体験を提供したいんです。

外食も制限され、給食も黙食となっている、コロナ禍の子どもたち。楽しくおしゃべりしながら食べていた給食が、「一人で静かに食べるもの」になってしまったことで、残食が増えた小学校も多いという。
集団で同じものを食べる給食では、自分の苦手な食材を、隣で友達がおいしそうに食べているのを見て、なんとなくつられて食べられるということもあるが、一人で向き合っているとなかなか進まないようだ。

通信教材を使って家庭で手軽に「食」を学ぶことができ、それによって食事は楽しいものだという体感が得られれば、食卓から笑顔の輪が広がっていくだろう。

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