保育園、内定したのに辞退検討も 高額な保育料に“自治体格差” 23区最安は渋谷区


YAHOO!JAPANニュース様


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「保育園落ちた日本死ね」から7年 保育園増設も新たな課題

 2月に入り、各自治体の来年度の保育園申し込みの合否が発表されている。ネット上には内定の喜びもつかの間、「それにしても保育料高いな」「保育料…5万超え」と、保育料の高さに悲鳴も上がっている。保育料は各自治体で異なり、子育て支援全般に“地域格差”が生まれている。各自治体はどのような狙いで子育て対策に取り組んでいるのか。

 「保育料で給与のほとんどが消える」「給料から保育料ひいたら働かん方がいい」。ネット上にはせっかく保育園に内定したのに、複雑な気持ちを伝える投稿が少なくない。保育料が思いのほか高額だったり、第一希望の保育園に入園できなかったことなどが理由だ。中には辞退を報告するものもある。描いていたライフプランとの間でできた溝をどのように埋めたらいいか、葛藤ゆえのツイートとなっている。

 2016年に話題になった「保育園落ちた日本死ね」から7年。その間、保育園の数は増え、待機児童も減少している。以前に比べ、子どもを預ける環境面の問題は確実に改善している。  一方で、子育て支援全般の自治体格差は新たな課題となっている。  子育てしやすい街として全国的に有名な兵庫・明石市は「子育てするならやっぱり明石」を掲げ、第2子以降の保育料の完全無料化を含めた独自の“5つの無料化”を実現している。また、最近話題になったのは、大分県豊後高田市の子育て支援。「子育て応援誕生祝い金」として、第3子50万、第4子100万、第5子以降200万が交付されるほか、保育園・幼稚園の保育料、授業料、給食費は0歳から完全無料。所得制限もない。  人口の増減や過疎化など、その地域が抱える問題や子育てに対する力の入れ具合によって、子育て対策の内容も違うのが現状だ。  同じ問題は都心部でも。例えば保育料について、2月に入り、SNSには以下のような書き込みがあった。 「今日渋谷区の友人に保育園の保育料見せてもらったんだが保育料安すぎて目ん玉飛び出るかと思った。渋谷区すごい。えぐい」  保育園を考える親の会が発行する「100都市保育力充実度チェック 2022年度版」によると、東京23区の0~2歳児の月額保育料で渋谷区は最安の8850円(計算は中間額による=所得控除前の年収が夫533万4202円、妻108万9924円、夫の社会保険料額を74万6789円、子ども1人とした、第1子保育料)。都民の平均年収は「中間額」より高いため、実際に渋谷区民が支払う保育料は8850円より上と考えられるが、それでも平均収入世帯での比較なら他の区より断然格安だ。  保育料を安くすることは、自治体独自の強みと言える。渋谷区の担当者は、その理由について次のように明かした。 「渋谷区では『産みやすく、育てやすく、預けやすいまち渋谷』を目指し、平成22年(2010年)から保育料の負担軽減を実施しました。また、保育料は所得によって応分の負担をしていただくことで軽減が図られています」 「渋谷=若者の街」のイメージが強く、区全体として子育て世代を支援している。ほかにも妊婦に贈られるお祝いの育児パッケージは、中身が豪華だとしてたびたび話題だ。「育児に必要な衣類(肌着・ベビー服等)、スタイ(よだれかけ)、体温計、ガーゼ、バスタオル、おもちゃ、爪切りなど出産後必要な育児用品を渋谷区からお祝いを込めてお贈りしています」と説明する。  待機児童は21年4月にゼロを達成した。「待機児童解消のため、迅速に保育施設の整備を実施したことによるものと考えています」。今年の区立保育園の二次入園の募集では、0歳児を受け入れる13園のうち9園に空きがあり、入園が難しいとされる1歳児も8園に空きがあった。また、学童保育(放課後クラブ)は各小学校と連携。利用料は無料(おやつ代除く)で、午後7時30分までの延長に対応するなど共働きでも長期で働きやすい環境作りを進めている。

在住する子育て世代の特徴を分析 「保護者の多くは区外出身者が多い」

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