保育施設での子どもの安全守るには?相模原市の園で対策


NHK様


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各地の保育施設での不適切な保育が問題になっています。子どもたちの安全を守るにはどうすれば良いのか、相模原市の保育現場で保育士たちによる話し合いが始まりました。

相次ぐ不適切保育 防ぐには?

各地の保育施設での不適切な保育が問題になっています。子どもたちの安全を守るにはどうすれば良いのか、相模原市で模索が続いています。

1月18日、相模原市内の保育所などの園長や保育士を対象に、保育のスキルアップ研修会が開かれました。対面とオンラインで合わせておよそ200人が参加しました。講師は児童福祉が専門で、明星大学人文学部福祉実践学科常任教授の川松亮さんです。

川松さんは、保育士が園児に暴行を加えるなど各地で保育施設での虐待や不適切保育が問題となっていることを説明しました。一方、コロナ渦で、家庭内でも、児童虐待が増加していると話していました。

川松さんは、保育士が園児に暴行を加えるなど各地で保育施設での虐待や不適切保育が問題と
なっていることを説明しました。一方、コロナ渦の影響などを受けて家庭内でのストレスもかかる影響を受けて、家庭での児童虐待も、増加していると話しました。

そして、保育士たちに対し、日々、子どもたちに向き合う中でイライラしたりしたときには次のような対処法を実践するようアドバイスしました。

そのアドバイスがこちらです。

①6秒こらえるなど怒りを静める
②休みを利用して、ストレスを解消 ③自分なりのリフレッシュ方法を見つける

また、不適切な保育を目撃したときに、互いに指摘して改善できるような保育環境を日頃から作っておくことが不適切な保育を防ぐ上での鍵だと伝えました。

参加した田名保育園の園長の菊地原礼子さんは、「きょうの話を持ち帰り、園内で保育士たちの体験談を聞いたりしながら、子どもへの虐待が決して起こらない環境づくりを進めていきたいです」と話していました。

【現場レベルでも対策を!】

相模原市の研修に参加した田名保育園の菊地原さんは、研修の後、不適切保育を防ぐために、自分たちに何ができるのか考え続けました。そして、保育士がふだん感じている不安や悩みなどを共有できる場を設け、風通しの良い環境を、まずは作っていこうと考えました。 

【保育士たちの悩みや悩みは?】 

2月2日、保育士たちが集まり初めての話し合いが行われました。保育士たちが、日々子どもたちと向き合う中で感じている不安や疑問について話し合いました。

食事の時間に子どもに嫌いな食べ物も食べるよう勧める時、どの程度までであれば許容されるの不安です

園庭などから、帰りたがらない子どもたちに対して、どのように指導したら良いでしょうか

散歩中、子どもが道路に飛び出てしまったり、危険な状況になったときに、とっさに大声で注意したら不適切な保育になるのでしょうか

例えば、嫌いなものを食べて欲しいときには「1回なめてみようか」などと優しく勧めてはどうか?

園庭から帰りたくないという子どもには、「どちらが早く保育園に帰れるか競争しよう!」などと呼びかけると良いかも

ひとりひとりに合わせた関わりかたを、先輩がたと相談しながら保育をしたいです

自分自身の悩んでいたこと、食事だったり集団活動だったり、そういうところできょうの意見を聞いて、自分自身が間違っていなかったんだな、よかったなと思いました

初めての話し合いを終えて、園長の菊地原さんは、「日々の保育の中でも職員どうしが声を掛け合い、園児ひとりひとりに寄り添った対応ができるあたたかい保育園であり続けたいです。」と話していました。

【安全を守る鍵は日頃の環境作り】

保育士たちの声を取材する中で、どのような行為であれば「不適切」な保育のか、現場の保育士たちも悩みながら日々子どもたちに向き合っているのだと改めて感じました。そうした中、子どもの安全を守る鍵となることのひとつは、保育に関わる大人たちが日頃から保育についての不安や疑問について話し合い、風通しの良い環境を作ることだと思いました。

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