「すごく自然を感じられて」いま人気の保育園留学



MRO北陸放送
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世界で一番小さな留学生。「保育園留学」という制度がいま、注目されています。

母親:井上帆那さん(33)
「ごはんだけお弁当に入れて持たせます」

ちょっと恥ずかしがり屋の井上櫂君と妹の梓乃ちゃん。

東京都国分寺市に住んでいる井上さん一家が今いるのは石川県中能登町です。
「保育園留学」という制度を利用して2週間、能登での生活を楽しんでいます。

母親:井上帆那さん
「お魚がすごくおいしくて、どこ見ても山があって海も近いですしすごく自然を感じられていい町だな思う」
母親 井上帆那さん


「おはようございます」

井上櫂君と梓乃ちゃんが通うのは、中能登町のこすもす保育園。


保育園留学とは、家族で好きな地域に滞在し、1、2週間、子どもをその土地の保育園に通わせながらその土地の暮らしを体験できる制度です。

現在、北海道から九州まで全国の28の市と町に31ヶ所の提携保育園があり、県内でも中能登町、七尾市、羽咋市で作る能登地域移住交流協議会で今年5月から8組の家族を受け入れています。

母親:井上帆那さん(保育園留学に参加した動機について)
「普段は都会で暮らしているが自分たちが住んでいるところと違うところで新しい体験を親も子もしてみたいと思って参加を決めました」

IT企業に勤めている母親の帆那さんはリモートワークで仕事を続けています。

一方、父親の裕介さんは、長期休暇を取り、自然豊かな土地で本を読むなどリフレッシュしていると言います。

父親:井上裕介さん(39)
「のんびりしていてゆったり過ごせますし、野菜も安く新鮮、魚も安く新鮮なものが手に入って充実している」


中能登町の担当者が井上さんを訪ねてきました。
積極的に町のPRをします。

母親:井上帆那さん
「石川のお米、おいしかったです。スーパーで買ったひゃくまん穀。」
中能登町企画課 駒井秀士主査
「冷めても美味しいお米なんです。」
父親:井上裕介さん
「(この辺は)お米の一大産地なんですか」
中能登町企画課 駒井秀士主査
「この辺全体がお米の産地で中能登町から日本最古のおにぎりが発見されたんです」

中能登町企画課 駒井秀士主査
「石川県の自治体は人口減少対策には危機感を持っていると思う。移住でもいいですし2拠点生活もあるのでもう一つの自分の居場所、ふるさとと思ってもらってもいいかな」


令和4年度、石川県内に移住した人は過去最高の1642人。背景には、コロナ禍でリモート勤務などの働き方改革が進む中、地方暮らしに関心が集まったこと、さらには保育園留学はじめ行政による様々な移住政策が充実してきたことも挙げられます。


「おかえりなさい」

井上さん家族は、宿泊先のオーナー、寺田匠吾さんの家族と夕食をともにとっていました。

保育園留学の家族を迎えるのは初めてというオーナーの寺田さんもどのように接すればいいか迷っていたと言います。

寺田さんの妻:真友里さん
「こっちがどこまで入っていったらいいか悩んだところもあったが結果良かったかな。スイカ割したり水族館に行ったり子供たちが楽しそうで良かった」


井上さんご夫婦
「また違う季節に来たいな。ホタルも見れる。東京じゃ見られない」

「保育園留学」という選択肢。

子供にとっては大冒険。親にとっても将来を見据えて地方での生活が体験でき、サポートする行政も過疎化対策につながると期待していて今後、さらに人気が高まりそうです。
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