職業体験で「夢と希望」を 学童保育のヒトノネ 岐阜信金と提携




朝日新聞DIGITAL
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 働く大人の姿をみて、子どもたちに夢と目標を――。岐阜市学童保育などを運営する一般社団法人「ヒトノネ」が、地元企業と連携した体験講座に力を入れている。より多くの企業に協力してもらうため、25日、岐阜信用金庫と業務提携を結んだ。

 ヒトノネ代表理事の篠田花子さん(42)が民間の学童保育を立ち上げたのは6年前。昨年には個別指導塾も始め、小学生から高校生まで約200人が通う。

 不登校や、勉強が苦手な子どもたちとも接する中で、篠田さんは「地域の多様な大人に出会う機会が増えれば、将来に夢が持てるのでは」と、地域の企業や商店主を招いた職業体験の講座を開いてきた。

 起業を夢見て、高校に進学するか迷っていた中学生は、職業体験で話を聞いた不動産会社の社長から「高校に行って視野や人脈を広げることも大切だよ」と言われ、商業高校を目指すことを決めた。不登校ぎみだった生徒は、職場体験をきっかけに再び通学するようになった。

 協力企業はこれまで、篠田さん個人の人脈で探してきた。より体系的に講座を広げていこうと、岐阜信金に仲介役を頼んだ。

 同信金はこうした体験講座が、企業にとっても将来の人材確保につながり、SDGs(持続可能な開発目標)の取り組みの一環になると判断。業務提携を結ぶことになった。

 同信金の大野達哉・常務理事は「SDGsというと、数値目標が立てやすい環境ばかりが注目されるが、子どもたちは未来を支える人材。協力していきたい」と話す。

 ヒトノネでは、同信金の協力も得て講座の回数を増やし、夏休みなどの長期休暇には「できるだけ毎日開催したい」としている。(池田孝昭)



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